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令和6年12月2日号

第528号

 日増しに寒くなり、冬の訪れが肌で感じられる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。令和6年も残りわずかとなりました。
 今年は世界各地で重要な選挙が行われた年でしたが、中でも先月11月5日、米国大統領選挙が行われ、接戦と言われていた予想を覆す速さでトランプ前大統領の当選が確定し、次期大統領への就任が決定したのは注目に値します。トランプ氏は2期目には1期目より強力に自らの政策を推進すると言われており、トランプ氏個人への忠誠心を重視した人事はその推測を裏付けるものと言えるでしょう。民主制の果てに強権を振るう僭主が出現したような感を覚えますが、この流れは約2500年前にプラトンによって考察されていました。
 プラトンは『国家』にて民主制が僭主制に移り変わる過程を以下のように考察しています。まず、民主制では最も尊ばれるのは自由です。しかし、ある人の自由は他の人の自由と衝突するため、自由を求めて人々の争いが起きるようになります。その争いの結果、最も強い人が最大限の自由を獲得し、他の人の自由は剥奪されてしまいます。これが僭主独裁政治です。民主制の場で起こる争いの中で、権力をつかんだ者が独裁者になる現象は歴史の中ですでに起こっており、それを言い当てているのは驚きですが、今後、米国が健全な民主主義を維持できるとは言い切れないのが恐ろしいところです。これが杞憂となり、今後も米国の民主制が維持されることを願わずにはいられません。我が国においても、「何も決められない」民主制に愛想をつかし、強いリーダーを求めることが無いとは言い切れず、他人事とは言えないように思います。自由が尊ばれる限り、争いは起こるのは避けられず、かといって完全に自由を否定した社会が幸福とは言えないのは歴史の証明する通りだと思います。自由と安定した社会の両立は人類の永遠の課題であるのかもしれませんが、その課題に向き合い続けることが、今、求められているのかもしれません。
 最後になりましたが、皆様から賜りましたご愛顧に厚く御礼申し上げますとともに、良き新年をお迎えになるようお祈りいたします。

令和6年11月1日号

令和6年10月1日号

令和6年9月2日号

令和6年8月1日号

令和6年7月1日号

令和6年6月3日号

令和6年5月7日号

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令和6年2月1日号

令和6年1月5日号